かもしか活字館へのご投稿はこちら↓のフォームページからお願いします
MAIL FORM




「山岳警備隊、出動せよ!」
富山県警察山岳警備隊 編集(東京新聞出版局)
----------
この本は、今や日本一の実力を持つと言われる山岳救助のプロ集団、富山県警山岳警備隊の救助記録集みたいな本です。遭難救助現場の話であるので、けっこう生々しい話もあるのですが、山での生活についておもしろおかしく書かれているものもあります。
みなさん文章がお上手で羨ましいかぎりです・・。
その中に、山小屋での厳しい越冬生活についての記述があります。以下抜粋。
「…厳冬期の剱岳を目指す登山者は、日本でも実力のあるエキスパートの岳人たちがほとんどである。山での実力、経験もさることながら、暗くなって少し酒が入ると、山についてしゃべり出すと止まらない岳人もいる。 私たちは、このような種類の人を「口かもしか」と呼んでいる。 年末年始になると、早月小屋周辺は「口かもしか」だらけになってしまう。 雄の「口かもしか」がほとんどであるが、ときたま雌の「口かもしか」も現れる。我々も久しぶりに見るものだから、すべてが毛並みのいい雌の「口かもしか」に見える。運が悪いことに、ちょうどそのとき小屋のテレビで「オールスター水泳大会」が放映されていたから、たまったものではない。 嬉しいダブルパンチに、舞い上がってしまった。 また、数年、「口かもしか」さんたちにもまれたせいか、最近、「口かもしか」の仲間にだんだん近づいてきたなぁと、感じている小生である。…」(まーくんさん情報)
  これは面白いよなあ〜!山に暮らす人たちや山で働く人たちの言葉・表現に現れる「かもしか」がどういう意味や状況で扱われてるのか、以前からものすごく興味があったのですよ。で、お酒が入ってご機嫌になって、好きな山の話が止まらなくなっちゃう人を「くちかもしか」と言う…なーんてもう、山世界ならでは!下界じゃ成立しない素敵な表現ですよねえ。「かもしか」部分が大好きな山を象徴してるのでしょう。そう思うとジーンとなります。感動的です。ちなみにまうご犬、ウチに遊びに来た人がちょっとでも壁に飾ってあるかもしか写真に興味を示すと(いえ、「これ何?」って聞かれる程度でも)かもしかについての説明を始め、止まらなくなります。これも「口かもしか」って言わない〜??

↑TOP↑

「何かが道をやってくる」
レイ・ブラッドベリ 著(創元推理文庫)
----------
10月になるとつい読み返してみたくなるのがレイ・ブラッドベリの「何かが道をやってくる」なんですよ。この中にオソロシイ回転木馬が出てくるのです。
「真鍮の槍で背骨を射ちぬかれた数頭の馬や、山羊、カモシカ、縞馬が、断末魔の苦しみに口をゆがめ、恐怖の声にとざされた目は慈悲を乞い、むき出した歯に復讐の執念を浮かべて、輪につらなっていた。」
……そりゃ、コワいって。
ここに記述されたカモシカも分類学上でいうカモシカとはちがうっぽいけどね。
しかしニホンカモシカの回転木馬ってのを想像すると(ぽわわーーん)…、やっぱりなんか変だねえーー。この本、ハロウィンというお祭りが軸になってますので、10月の終わり近辺の時節に読むと、より一層雰囲気を楽しめますよ。上の引用文だけだとなんかホラーじみてますが、ジャンル的にはファンタジーですから。もしまだ読まれてなかったらオススメです。(まうご犬情報)
  自分ツッコミで失礼します〜。
ふつーの「メリーゴーラウンド」って馬だけじゃないの?しかも白馬だろー?山羊やシマウマや、ましてカモシカが使われてる回転木馬って見たことないなあ。けど、50年代のアメリカの、サーカスみたいな巡業形態の移動遊園地ではポピュラーなものだったのか?それともブラッドベリがおどろおどろしい雰囲気を演出するために特別に創作したものなのか…?昔の回転木馬のデザインをいろいろ調べてみるのも面白いかもね。
「むき出した歯に〜」…山羊とカモシカには上前歯はありませんから、その状態はかなり滑稽なものかと…、いや、かえってその異様さが良いのか??

↑TOP↑

「私たちが好きだったこと」
宮本輝 著(光文社文庫)
----------
宮本輝さんの「私たちが好きだったこと」を読んでましたら”若いカモシカのような少年です”とありました。前に書き込んだ「森のなかの海」と今回のもの、どちらもネパールの人の印象を語っているのです。
著者のネパールの人を見た印象でしょうか。言われてみればそんな感じもするような(影響されやすい)。(nekoさん情報)
  「若いカモシカのような少年」〜この場合のカモシカはやはり誤用されてるっぽいですねー。細くて華奢な、しかし、しなやかな筋肉を持つ敏捷な少年ってイメージでしょ。こりゃ骨太で短足でボーっとしてる(…あん?)本家カモシカの雰囲気じゃないな。いやしかし!ネパールだっ。チベットだ。チルーはニホンカモシカとは全然雰囲気が違うぞ!細くて身軽で敏捷で…。うわー、宮本さん、チルーをご存じなのかも。ひょっとして現地で見た?!ドキドキ!

↑TOP↑

「森のなかの海」
宮本輝 著(光文社文庫)
----------
宮本輝さんの本です。 下巻の最後のほうで「カモシカみたいな女だって」との文章が。外見が?中身が?
ニホンカモシカ?ジャコウウシ?シャモア?と細かい突っ込みを入れてしまいそうですわ。(nekoさん情報)
  本屋さんで見かけたらチェック入れようとずっと狙ってるのですが、なかなか機会がありませんわ〜。てか、探すのヘタ??売れっ子の宮本さんの作品だから置いてある店も結構あるはず…なんだけどなあ。
「カモシカみたいな女」ですか。
いい意味でも悪い意味でも外見でも内臓…もとい内面でもいい、
種類もなんでもいい、……言われてみたいよっ

↑TOP↑

「小さな博物誌」
河合雅雄著(小学館文庫)
----------
そうそう、小学館文庫の今月の新刊「小さな博物誌」(河合雅雄著)に日本カモシカさんが登場していました。
ほんのちょっとでしたけど、心惹かれる紹介文でした。
著者は京大の名誉教授なようですね。
ちなみに小学館文庫の「小さな博物誌」は1991発刊の「小さな博物誌」と1990発刊「森の歳時記」を同時収録(加筆有)したものだそうです。
まだ全部読んでいませんが、とりあえず日本カモシカは「森の歳時記」部分に写真付きで掲載されております。(アヤコさん情報)
  これはニホンカモシカという動物について直接書かれた文章ですので「参考文献」行きかな?とは思ったのですが、たった2ページの文章(表紙に写真1枚<江川正幸さん撮影)だし、しかもそれがまた簡潔にして力強い、実に名文章なのでこちらに置かせていただきます〜。
タイトルは「断崖の修験者 ニホンカモシカ」。かつて幻の動物としてもてはやされたカモシカが、今では害獣・林業の敵と罵られる理不尽に対し、静かに、熱く怒りをおぼえておられるようです。おさえた筆致がかえって心に染みてきます。
「谷を根こそぎに通り抜けた吹雪がおさまった岩棚の上で、身じろぎもせずカモシカが佇立している。 青空を背景にくっきり彫像された神々しいまでの”寒立ち”に、そまびとは修験者の荘厳な風貌を見た。 鉄砲という空間を超えていのちを奪う道具の出現に恰好の標的となっても、カモシカは数十万年生き抜いた寒立ちの姿を空に彫って、凝然と立ちつくすのである。」

………ううっ。
暗記できるほどに何度も読みましたが、何度読んでも泣きそうになります。

↑TOP↑

「ぼのぼの」(DVD)
いがらしみきお著(バンダイビジュアル)
----------
1993年劇場公開作品です。娘達が欲しがったものです。
森の中を見たことも無いくらいデッカイ生き物がやってくるというものですが、その生き物がジャコウウシ!!
ただ森の中を通り過ぎるだけなんですがね、ビックリしました。何故にジャコウウシ? (nekoさん情報)
  ※まうご犬MEMO
いがらしみきお原作の大ベストセラーコミックを、
原作者自身の脚本・監督で映画化しています。DVDは2003年2/25発売。


これは本に載った活字ではなく映画の一コマなんですが、「通りすがりにカモシカの仲間がっ」という状況が主旨に沿っているのでココでご紹介。
なんでジャコウウシ?確かに気になります。
まうご犬はまだコレ見てないのですけど、絶対見ますよ。見たら追記しまっす。

↑TOP↑

「極北のおおかみ少女」
Jean Craighead George 著 少年少女世界の名作53巻(小学館)
----------
昭和49年発行 小学館少年少女世界の名作53巻に載ってるのを持っているのですが。
久々に読んでみたらこんなのが
「ミヤックスはアマロックに、こんどは、かもしかのまるごとの足が一本ほしいといおうと決心した。」
このお話の舞台はアラスカ、ミヤックスが食べたいと願ったのは”まうご”?
太い足ですから食べ応えはありそうですね。

このお話トナカイもジャコウウシも登場していますよ〜。トナカイは狩られて食べたり皮を靴にしたり色々でてきます。カモシカは昨日の書き込み以外では”ふん”を見つけて燃料にもってこいだからとポケットに詰め込んだ、のと、仔オオカミからまるごとの足一本貰ったり、皮であそんだりです。ジャコウウシは少女の父がジャコウウシの乳を飲んだ事があったとか、やはり父が荒れ野にいってジャコウウシをいく頭もつれてもどってきてそれを育て数を増やしたり等で登場!原題は「Julie of the Wolves」アメリカではジュリーシリーズとして3巻迄でているようです。ちなみに作者は女流作家であり動物学者でもあるそうです。(nekoさん情報)
  ※まうご犬MEMO
「Julie of the Wolves」は「狼とくらした少女ジュリー」として徳間書店から
1996年11月に西郷容子さんの訳で再発行されているようです。


「かもしかのまるごとの足」ですよっ!まうご犬だって欲しいっ。
「ジャコウウシの乳」ですよっ!まうご犬だって飲みたいっ。…ええっ?
…しかし、舞台はアラスカ。ここでいう「かもしか」とは本当に「シロカモシカ」のことなのか?まうごは山岳の動物だぞ?訳の段階で別の偶蹄目動物と混同されてないか?と、大いに気になるので、英語なんか大の不得意のくせに原書を取り寄せてしまいました。小学生向けの本だというのにちっともスラスラ読み進められないのは「英文法」をきちんと会得してないからだなあーと、今さらながら学生時代の不勉強を嘆くハメに。
いや嘆いていても仕方ない〜。歩みは遅いのですが一文ずつ訳しながら読んでます。
(まだPart1の4分の3程度。とほほ…)。
でも確かに面白いのですよ、この本。時間はかかるけどこういう読書も新鮮。
読み終わったらまた追記させていただきますね!

↑TOP↑

「あいうえおめいろ」
2003年10月10日発行 パズル通信ニコリ別冊
----------
迷路をとくと絵が出てくるのです。50音順に動物迷路があるんです。”と”の「トキ」までやって暫くほったらかしてたのですが・・・。
昨日なにげに見たら”に”は「ニホンカモシカ」でした〜。こんなところでカモシカが登場していたとは!(nekoさん情報)

後でnekoさんからコピーしたものをFAXで送っていただいたのですよ!
まうご犬は迷路大好きさ〜。
そういえば高校生の頃、授業そっちのけでB5ノート一面にみっちりと道幅1.5ミリの迷路作品を描いてましたっけ!<アホ生徒。
nekoさんは迷路ページのコピーに加えて解答ページも付けてくださいました。
なんて素晴らしいんでしょう!!
単なる迷路の絵解答にとどまらず、ものすごくキチンとニホンカモシカについての解説文が載っています。学名に習性まで…!感激してしまいました。
ただの迷路遊びから学習へと導かれるとは。思ってもみませんでしたわ。
…なるほどね、こういう手法も面白いですねー。
いつの日か「まうごてん」でもこういう遊びをやってみたいなー。

↑TOP↑

「世界がみえる地図の絵本」
ブライアン・デルフ著(あすなろ書房)
----------
絵で描かれた世界地図。土地の象徴?の建物や動物が描かれています。日本にはもちろんニホンカモシカが。チベット高原にはターキンが牛の希少動物の説明付きで載ってます。でもまうごはいなかった。かなしいですわ。(nekoさん情報)
  これはもうホントに楽しい、ためになる絵本ですね!
まうご犬が子供の頃にこんな本があったらおおはしゃぎでボロボロになるまで読み込んだことでしょう。いや、オトナになってからでも充分に興奮できる絵本です。
中国のチャイダム盆地南にターキンの絵があります。イタリアーオーストリア国境にシャモア、スペインーフランス国境のピレネー山脈にシャモア、イタリアーフランス国境のアルプスにシャモアの絵が。シャモアは「ヤギの一種」として紹介されていますね。北極にはジャコウウシがなんと3頭もいるぞ!そして我らがニホンカモシカの絵は日本の信州地方にどーんっと描かれています。著者はイギリスの人らしいので、さすがにシャモアに詳しいか?ロッキー山脈にまうごが居ないのは本当に悲しいのですが、ああ、そうだ。描き込めばいいんだ。場所は空いてるぞ!てなことも思ったりして、ホラやっぱりオトナが買ってもボロボロになるまで遊べる本ですね。カモシカの仲間たち10種のシールをたくさん作っていっぱい貼り込んじゃおうかな。ニホンカモシカも信州だけじゃさびしいもんねー。

↑TOP↑

「モチモチの木」
斉藤隆介 作・滝平二郎 絵(理論社)
----------
「モチモチの木」と言うお話ご存知ですか?小学3年生の国語の教科書に昔から載っており、今もあります。我が家にその絵本があり(私の好みです)今日久しぶりに読みました。なんと!「じさまだって 六十四のいま、まだ 青ジシをおっかけて・・」と言う文章が!青ジシ!かもしかじゃありませんか。思わず「わぁ」と声を上げてしまいました。(nekoさん情報)
  ああぁ、いいお話ですよねえ、モチモチの木。まうご犬もはるか昔に読みました。その、小学校の図書室ではじめて読んだときの、放課後の図書室のゆったりとした空気の匂いまでが思い出され、懐かしさがこみ上げてきます。
滝平さんの独特の切り絵も素晴らしかったよなあーと、これはもう一度手元に置いて読み返してみたいと思い、あらためて買ってしまいました。
主人公の少年豆太は爺さまと峠の猟師小屋で二人暮らし。お父はクマと組み討ちして頭をブッ裂かれて!亡くなったという勇者。爺さまは年は六四でも青ジシを追っかけてキモを冷やすような岩から岩への飛び移りも見事にやってのける元気者。山で暮らすというのはクマやカモシカとの闘いでもあるわけですね。
爺さまはそうやってクマやカモシカの猟をして豆太との生活の糧を得てきたのだなあ。人間と山のケモノとの正しい関係が成立していた頃のお話。今時の都会のこどもたちにはまるでおとぎ話に思えるかも?どう思ってこのお話を読むのかな、小学校3年生諸君。先生はちゃんと青ジシの説明をしてくれてるかなあー。

↑TOP↑

「猫は14の謎をもつ」
リリアン・J・ブラウン著(ハヤカワミステリ文庫)
----------
収録された短編の7話目「イースト・サイド・ストーリー」の中で、『穴は深かったけれど、コンクリート柱やスラブや材木が散らばり、地面の割れ目から雑草が伸びていた。あらゆる種類の猫が、まるでシロイワヤギみたいに飛び回ったり、追いかけっこをしたり、草をもぐもぐ食べたり、ひなたで顔を洗ったりしていたわ。』(P119)と、書かれています。この猫がいる「穴」というのが、オフィスビルを建てる為に掘り返し、基礎工事に取り掛かったところで工事が一時中止になったという場所なので、きっとコンクリートや岩なんかですり鉢状になっている壁を、ニャンコどもはピョンピョン飛び交っていたのでしょうね。(アヤコさん情報)
  いきなり「かもしか」を超えて「シロイワヤギ」です!
もちろんオッケーですよ。シロイワヤギ=「まうご」ですもんね。
著者はアメリカ人ですから、ロッキー山脈に生息するシロイワヤギの何たるかをきちんと踏まえて「シロイワヤギみたいに」という表現をされたのでしょう。 しかし、「草をもぐもぐ食べたり」はともかく「飛び回ったり、追いかけっこをしたり」というあたりは、シロイワヤギの仔たちの様子ですね。こどもは後脚で立ち上がって跳ねたりじゃれあったりしますが、オトナのシロイワヤギはあんまりそういう行動をしません。リリアンはきっとシロイワヤギの仔たちを見たことがあるのですねー。いいなあー、かわいかっただろうなあ〜。

↑TOP↑