かもしかって

かもしかはシカじゃありません。ウシの仲間なんです。


偶蹄類even-toad ungulates

前後足の指数がふつう二本または四本の偶数のためこの名があります。

偶蹄目Artiodactyla

蹄の数が偶数。かもしかは2つです。
蹄だけを地につけて歩く蹄行性で、多くは走るのに適しています。
偶蹄目は、イノシシ亜目と反芻亜目に分かれますが、かもしかは反芻亜目です。

反芻亜目Ruminantia

すべて草食性で、上の切り歯は退化しています。かもしかたちの顔がいつも笑っているように見えるのは、上の歯がないからなのね。
胃の第三胃の入り口に食道溝があり、食物を反芻します。
四肢が長くて管骨があり、高速で走るのに適しています。多くは骨質の角を持ちます。
反芻亜目には次の7科があります。
(1)ラクダ科(4種)(2)マメジカ科(4種)(3)ジャコウジカ科(3種)
(4)シカ科(34種以上)(5)キリン科(2種)(6)プロングホーン科(1種)
(7)ウシ科(123種以上)
ここで我らがかもしかは、ウシ科に分類されるのです。ウシの仲間なのです。

ウシ科Bovidae

ウシ科には、一般的なウシのいるウシ亜科、ヤギやヒツジやかもしかのいるヤギ亜科、アフリカのレイヨウ(アンテロープ)をまとめた亜科があります。レイヨウは羚羊とも書くので、かもしかと混同されやすいけれども、別物です。アンテロープの仲間も魅力的ですが。

ヤギ亜科Capurinae

いよいよ核心に近づいてきました。ヤギ亜科には次の4族があります。
(1)シャモア族Rupicaprini(2)ジャコウウシ族Ovibovini
(3)サイガ族Saigini(4)ヤギ族Caprini
この(4)ヤギ族を除いた3族がかもしかの仲間たちということになります。かなりヤギに近い動物ですね。かもしかの仲間は全部で10種います。
(1)シャモア族4属6種 ニホンカモシカ、タイワンカモシカ、シーロー、
           シャモア、ゴーラル、シロカモシカ
(2)ジャコウウシ族2属2種 ジャコウウシ、ターキン 
(3)サイガ族2属2種 サイガ、チルー

追記:族と属

上で述べましたようにヤギ族を除いた3族の中の8属10種類を、
本サイトでは「かもしかの仲間たち」として扱っています。
この3族それぞれの内訳は以下のようになっています。
・シャモア族Rupicaprini(4属)
 (1)シャモア属Rupicapra=シャモア
 (2)シロイワヤギ属Oreamnos=シロイワヤギ(シロカモシカ)
 (3)ゴーラル属Nemorhaedus=ゴーラル
 (4)カモシカ属(シーロー属)Capricornis これは2亜属に分かれます。
     1:シーロー亜属Capricornis=シーロー
     2:カモシカ亜属Capricornulus=ニホンカモシカ、タイワンカモシカ
・ジャコウウシ族Ovibovini(2属)
 (1)ジャコウウシ属Ovibos=ジャコウウシ
 (2)ターキン属Budorcas=ターキン
    ※ターキンは、シャモア族に含まれるという説や、
     独立してターキン族として扱うという説もあります。
・サイガ族Saigini(2属)
 (1)サイガ属Saiga=サイガ
 (2)チルー属Pantholops=チルー

狭義の意味での「かもしか」とは、上記の「カモシカ属」の、シーローとニホンカモシカとタイワンカモシカの3種だという説もあります。
つまり、本サイトでの「かもしかの仲間たち」とは、細かく規定すると
「カモシカ属3種とその近縁種7種を合わせた10種」で、学術的には
「偶蹄目ウシ科の8属10種」ということになりますね。
でも、この分類も世界の動物学者さんたちの間で「決定」されたものではなく、
まだまだ論議の余地のある不確定なもののようです。




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