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あひる三兄弟に毒されてか、うちは世間に「あひる好き」ではないかとの見方をされるようになってきたが、それは違う。あひるに限らず「かわいいことを武器に広く愛されよう」として作られたはずが「どこかしら違和感がある…」という結果になってしまったものすべてに何故か食指が動くのである。
しかし、類は友をよぶ、うちにはいつのまにかあひるに関係したものが集まる傾向がある。いくつかを紹介しよう。
あひる6兄弟は、外国産である。スペインあたりのものだろうか、目が青いのだ。青い目のあひるって本当にいるのか?、いたらぜひ見てみたい。とにかく、その大げさな表情とわがままなポーズには圧倒される。外国ではこいつらをどう思っているのだろう。プレゼントされたりしてうれしいのだろうか。大事に飾っているのだろうか。
羽根の線や足のシワなど結構リアルに作られている分、その漫画な表情とのギャップで理解に苦しむことになる。それが意図されたものであるなら、私の負けである。ただ元気なかわいいあひるを作っただけなのに、こんなことに…、ということであって欲しい。
…などと、ゆがんだ根性でばかりものを集めるのは精神的によくないとは思うのだが、ちまたにあふれる動物キャラクター商品の醸し出す、見え見えの安っぽい「可愛い」には辟易しているのだ!アメリカンな某・ダックにしても、セーラー服の上着を着ながらお尻まるだしのあのあひるを「可愛い」と言わせようとする人為的作為的謀略にだまされてはいけないのだ!流されてはいけない。
「可愛い」は自分で判断するのだ!
信念をもって…!
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あひるリアル足ミラーは、NYはグッゲンハイム美術館の売店で購入した。
足は金属製だが(たぶん錫)、爪といい、皮膚の紋といい、ひたすらリアルなのは本物のあひるの足を鋳型にしたってことだけで、別にたいしたことではない。(気持ち悪いという人も多いけど。)
ただ鏡の楕円の形と大きさとのバランスがとてもよくできている。シンプルな真鍮の金具もいい感じ。
鏡の面をすこし上向き加減にすると、なにか語りたそうなちょっとした化け物の風情があって、気に入っている。そこに映るのが自分の顔というのも化け物の風情にさらなる磨きがかかってよろしい。
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しこを踏む楊子立ては友人からプレゼントされたものである。北欧のデザインで、木製である。シンプルで漫画的で、上のミラーと較べればこちらの方がより「可愛らしい」感じには見えるが、根っこはかなり近い化け物系である。たまごから不似合いなまででかい足が飛び出していることは、ヨシとして、肝心の楊子を立ててみると、もうユーモラスも不気味も越えたなにかになってしまう。これはすごい。
この楊子はけっして食後にしーはー歯をせせるものではなく、食卓に置いてフルーツやチョコレートなどをピックして食べるための物である。「どうぞー」と言ってるような傾き加減がとても感じいい。右足でも左足でも立つことができるが、踊っているようなその足の開き方は古代中国の妖怪「形天」が思い出され、つい笑ってしまった…。
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