まうご犬は・・・・・ 「エアロスミスが好きですっ」 |
…ああ、恥ずかしいっ!! 実は、サイト上では嗜好する音楽のハナシだけは絶対しないでおこうと思っていたのです。 ネット上の他人さまはもちろん、ごく近い友人にすら自分が本気で嗜好する音楽を知られることは 「ココロの内面の一番奥の恥ずかしい部分を晒すこと」 だと思えてならなかったからです。いくらハンドルネームで匿名でもあまりに恥ずかしいっ。 自分の書棚に並ぶ本の背表紙を他人に見られることにも通じるかとは思いますが、でも、本なら全然平気。 この本が、この作者が大好きだ〜といくらでも話せる・・。 しかーし。 音楽はダメだっ! 好きな曲、好きな音、好きな声、こういうのは本能で選択してる。選択に理由も理屈もなく、学習や努力によって自らコントロールのできない、脳が直接感じて勝手に反応してる統制不能の世界、だと思うのですわ。だから音楽の嗜好を明らかにするのは脳構造をスキャンされるようなものだ、万が一告白して否定されたりしたら絶対立ち直れないに違いない、と、ずーっと思いこんでおりますのですよ。ははは、こんな風に思うのはまうご犬だけですかねえー。まあ、まうご犬の勝手な考え方で、誰もなんとも思っちゃいないとはわかってるんですが。大体恥ずかしいことなんて他にも腐るほどあるんだから、こんなのどーでもいいことなんだけどねえ。 とにかく偏屈な思いこみの激しいまうご犬が、あえてアメリカの、5人組ハードロックバンド(ハードロック!!) 「エアロスミス」の名を持ち出したのは、12枚目のアルバム「NINE LIVES」のExtraTrackの存在について どーしても書いておきたかったからなのです。 |
2003年、レコードデビュー30周年を迎えるAEROSMITHが、1997年3月にリリースした「NINE
LIVES」は全米チャート初登場1位にもなり、かなりヒットしたアルバムです。翌1998年3月にAEROSMITHはこのアルバムのプロモーションを兼ねて来日し、外タレ初の4大ドーム公演を敢行し大成功したようであります。 (ええ、犬も行きましたとも)ま、それはともかく。 ふつーにCDPlayerで楽曲を聴くだけのCDに見えるのですが、日本語訳歌詞カードの最後に何やら不思議な文面が、 いきなり、ホントに唐突に書かれているのです。 |
![]() 初回版はこれ↑とは違うジャケットらしいです |
「起動・終了方法について」??「for
Macintosh」?? 「エクストラ・トラック」?? なんですかこれは、ってことで、おもむろにパソコンのCD-ROMにセットしてみなければなりません。 何?NINE LIVESアイコンが出てきたぞ。開くとフォルダ。中にinstallerアイコンがあるんで、開いてみましょう。 CD AUDIOに関する細かい設定画面登場。 だからこれは一体何なんだよ〜と、わけもわからないまま音が聞こえるかどうかとかの質問に答えさせられます。 |
![]() 何についての記述なのかの説明もなく いきなりいろいろ書いてある・・ |
インストール完了の画面に「START
IT NOW!」ボタン。 ここまできたら押さなければなりません。 おおっ、ミョーな画面が出て来るじゃないですかっ。 内容は6個。一番上はAEROSMITH WEBSITEへのリンク。 二番目に「NINE LIVES」(??) 三番目に「GROOVE IN」(??) 四番目に「STUDIO」(自分の演奏を録音・・・?) 五番目は「LYRICS」(これは曲に合わせて歌詞が画面に流れるってことみたい) 最後は「MORE VIRTUAL MUSIC」(このソフトに関するいろんな追加情報についての記述) |
![]() |
それじゃー「NINE
LIVES」を押してみましょう。 ・・・・いやー、まだ何なのかわからんぞ? 左上に「PLAY」というボタンがあります。プチッ。 ・・・いきなりエアロの曲のイントロがっ! 上の黒い窓に緑色のくさびマークが流れ始めたっ! ![]() 左から右へ動く赤いバーが緑のくさびマークの上に重なる瞬間にキーボード(どのキーでも)を叩くと音が出ます。(下の水色のくさびマークが自分がキーを叩いた跡) |
![]() ↑「NINE LIVES」のはじめの画面 |
はい、そーです。 これは「音ゲー」なんでした。 しかし「NINE LIVES」の発売は97年3月。「音ゲー」なんて言葉もない時代。あの「ビートマニア」もまだ発売されてはいなかった頃です。・・ぶったまげました。 それが、エアロの新譜の「オマケ」で、しかもすさまじく出来がいいのですよ。 なんたってエアロの曲だ!カッコイイんだ。歌ってるのはスティーヴン・タイラーだ!キーを夢中で叩きながらもその声にしびれるんだー! んで、 こっちのリズムが狂うと演奏が止まって、スティーヴンの声で叱りとばされるっ。これがまた・・・。 |
![]() ↑リズムに合わせた演奏(?)ができると 真ん中の絵がどんどん変わっていきます |
![]() パートも選択できます。演奏できる楽器はギター(リズムとリード)、ドラム(ソリッドグルーヴとフリーフォーム)の4種類。どれもけっこうムズカシイよー。 |
![]() ↑うまく演奏して中の絵を9回リピートさせると 「YOU WIN」の絵とスティーヴンのお誉めの言葉が! NINE LIVESというのは「猫に九生あり」って いう西洋のことわざのことなんだとさ |
散々キーを叩いて曲を覚えたら「GROOVE
IN」へ。 実は、このゲームについて書きたくて、恥ずかしながらこのページを作ってるワケですの。 まうご犬はそれほどゲーム通ではないのですが、まうご犬のゲーム遍歴史上初の「降参」したゲームなんですよ。 無茶苦茶なのです。脳の限界を思い知らされるのです。 |
「人間が同時に出来る仕事の限界を知る」 というのが 「GROOVE IN」 ゲームの テーマなのかっ? |
![]() ↑難易度は6段階、レベル6クリアなんて神のワザですわ… |
←下の黒い窓にリズム譜が流れるのですが、演奏がノッてくると「PICK
TWO CARDS」と表示されます。この表示が出ると画面中央の20枚の窓を2枚裏返すことができます。ええ、「神経衰弱」なんですの!2枚の絵柄が一致すれば奥のエアロスミスの写真が見えてくるわけです。 しかしね。コレ、左手で曲に合わせた演奏をキーボードで叩きながら、右手でマウスを使って窓をクリックするってことなのよ。しかもどの窓にどの絵柄があったか覚えなくちゃイカンのよ。 ・・・・すごいよー。やってみて初めてわかるのだけど、右手左手で別の作業をしつつ視覚で別の記憶作業をするってのは。パニックになるよ〜! |
エアロスミスをよく知らない人でも楽しめる作りだし、遊べる3曲の選曲もいいです。(Hole
In My Soul なんてうまく弾けると泣けてくるよ)アレンジもカッコイイ。 それにしても、このエクストラ・トラックの存在に気づいて、実際に遊んでみた方はどのくらいいたのでしょう?あまりにも情報が少ない。日陰な扱いぶり。オマケとはいえ勿体なさすぎます。 まー、このNINE LIVESゲームの延長で、プレステ用ソフトとしても発売された「Quest For Fame」という、エアロスミスの本格的演奏シミュレーションゲームが作られたみたいですので、オマケでも日陰モノでも良かったのかもしれませんが。それでも元祖音ゲーとして、ちゃんと記録に残しておいてもいい逸品だと思うのですけどねー。 |
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いや・・・「元祖音ゲー」ではないな。 「曲に合わせてジャムセッション」というゲームは、NINE LIVESよりもはるかに昔、1986年には存在しています。 Ed Bogasの制作で「STUDIO SESSION」という作品。 これを改良して作られた第二作が1992年に発売された その名もまんま「JAM SESSION」。 何を隠そうまうご犬が初めて購入したMac用ゲーム。 (わはは、元々この手のゲームに魅力を感じてたのね) セッションできるアーチストがまたすごいラインナップ。 ZZ Top,The Police,The Greatful Dead,The Cars, Peter Gabrielもいるぞっ、うきゃ?Aerosmithもいる! エアロの音ゲーのルーツはここにあるのだっ。 曲は「Dude」。「Quest For Fame」にも収録されてるかっこいい曲だけど、こちらのは画面の絵のショボさに泣けます。でも絵はこんなでも演奏で遊ぶスタイルは同じ。当時は興奮したものよ〜。 現在の音ゲーのようにリズム譜はなく、あくまでも自由にノッてキーボードを叩くと曲のコードに合ったド派手な演奏ができるという、実にアバンギャルドなゲームです。 |
![]() ↑Bogas Production の JAM SESSION どーです、このショボいパッケージの絵! |
![]() 92年ってもうそんなに昔なのね。 すでにMac以外のパソコンではこういうゲームも発売されていたのかもしれませんが、まうご犬にとっては初体験の記念すべきゲームでした。 ロックの他にも様々なジャンルの音楽があり、楽器も多様で 、2003年の今遊んでもじゅーぶん面白いです! |
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![]() 画面はリズムに合わせて↑こーんな花の絵がぱかぱか開いたり閉じたり。笑えるよ。この曲はクラシック系で、自在にバイオリンを奏でて遊びます。 |
![]() この絵↑はカントリーミュージック系。 ニワトリはバンジョーを奏でタマゴは走る。 のどかなもんですわ〜 。 |
アーケードゲームとしても有名になった「Quest
For Fame」については、また別の機会にでも。 音楽ゲームというジャンルの中で、こんなにいいもの忘れてもらっちゃ困るよーとの思いから2点を紹介させていただきました。マニアなゲームファンの方たちからすれば「へっ」てなものかもしれないなあ。 ま、恥ずかしついでということで、ご勘弁を! |