MacOS アイコンの沿革
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02.System7時代
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MacintoshがSystem7となりOSがGUIで扱うことの出来る色数も一気に8bit(256色)となった。
Macシステムパレットと呼ばれる、この256色は発色可能な全ての色から、均等に採取されて割り当てられている。
(後にWindowsもシステムパレットを定義するが、Macとの共通色は216色ありこれがWebセーフカラーとして
使用されている )
ただ多くの色が使えるからと言って、無節操な色の氾濫でGUI体系が崩れることは絶対に避けなければならない。
というわけでこの中から選ばれた34色でMacintoshのGUIは作られており、アイコンのガイドラインもこれに従っていた。
そのためこの34色は「アップルアイコンカラー」とも呼ばれる。
また当時4bitしか表示できないハード環境も存在していたため、併せて4bit(16色)のアイコンも定義された。
では具体的にどんなリソースが追加されたのか整理してみよう。
![]() |
リソース
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サイズ
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マスク
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ICN#
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1bit(白黒)
32×32 |
1bit(白黒)
32×32 (共通) |
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icl4
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4bit (16色)
32×32 |
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icl8
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8bit (256色)
32×32 |
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ics#
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1bit(白黒)
16×16 |
(白黒)
16×16 (共通) |
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ics4
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4bit (16色)
16×16 |
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ics8
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8bit (256色)
16×16 |
まずラージアイコン(=32 x 32ドット)「ICN#」リソースから自動作成されていた
スモールアイコン(=16 x 16ドット)が独立して1bit(モノクロ)用に「ics#」リソースが設けられた。
そしてあらたにカラーアイコンとして、8bit(256色/34色推奨) 用の「icl8」と「ics8」および
4bit(16色) 用の「icl4」と「ics4」 が定められた。
マスクについては「ICN#」と「ics#」のものを共通で適用するため ラージ、スモールの
(切り抜き)形状はそれぞれ同じである必要がある。
ラージ3種類、スモール3種類、マスクが2種類の計8種類の画像からなるこれらリソースは、まとめて
「アイコンファミリー」と呼ばれて、しばらくの間Macのアイコン基本セットとなった。
このSystem7から遅れること5年後にWindows95が登場するがアイコンは4bit(16色)に制約されていた。
(Windowsのアイコンが標準で8bitを越えるのはWin98まで待つことに)
さてこのアイコンファミリー時代は内外のアイコン作家の活動がが大きく開花した時代なのです。
今から思えばMacOSガイドラインの秩序があった最後の時代であった言えよう。
つづく